CoderDojo横浜

子どものためのプログラミング道場

CoderDojo横浜の話

この記事はCoderDojo Advent Calendar 2018 12/16の投稿です。

あらためましてCoderDojo横浜のチャンピオンをしている和田です。

今回、CoderDojo開設に至った経緯や、主催する立場で意識していたこと、数値で見るCoderDojo横浜、
そしていままで頂いた運営に関する質問の回答をいくつかこちらでも共有しお伝えしたいと思います。

 

 

1.開設の経緯、意識していた事

 

2014年に遡ります。

当時幼稚園に通っていた我が子が小学生になったらきっと、スマホタブレット
そして新たなデジタルデバイスを当たり前に使う時代になるだろうと思って、

デジタルデバイスを使って遊びながら学べるものを探していました。

 

いくつかのツール(OSMOなど)を購入して楽しんでいた頃、

ScratchJrを知り、ちょうどScratchJrの関連の本が発売され、

またその著者によるワークショップが行われることがわかったので親子で参加をしました。

 

我が子が悩みながらも作品をつくり、最後には発表をし、

緊張はしつつも、とても楽しそうだったのが、すごく印象的でした。

講師の方と終わった後に会話をして、iPadの準備が大変だったけど、

とても楽しいという話を聞き、こういうワークショップが開けたらいいなと思っていました。

(後で、実はCoderDojoさいたまのチャンピオンとわかりましたが。)

 

結局それからワークショップを開くこともなく2年が経過し、
2016年の終わりの頃、子どもも小学生になったため、初のCoderDojoに参加をしました。

当時、神奈川のDojoは藤沢しかなく、日程の都合から都内の渋谷、そして調布に参加をしました。

渋谷も調布も我が子はScratchに取り組みました。試行錯誤しながらも自分が思うように動いた時の

「やった!できた!」という嬉しそうな顔が今でも忘れられません。

我が子のためにも、多くの子どもたちのためにも、こういう場が必要だとその時強く思いました。

渋谷は第一回目ということで、初開催の雰囲気をつかみつつ、調布ではメンターの方々と会話をして、
ポジティブな想いに心を動かされ、CoderDojoを開設することを決意しました。

 

ちょうど同時期の2017年1月に横浜市内にもCoderDojo新羽ができ、区や町名でなく、

最寄りの駅名であったことから、名前を「横浜」として開設をしました。
 

 

開設、運営する目線でいくつか意識していたことがあります。

 

1)市内(県内)に広げる

 当時、神奈川県内には藤沢と新羽と横浜しかありませんでした。
 CoderDojo横浜は市内のハブ拠点として位置付けて、様々な場所から参加できるように、
 そしてあわよくば参加者の保護者やメンターの中から、
主催していいかも!?という方が出て来て、
 年に1、2箇所増えたらいいなと思っていました。

 ハブ拠点となるのであればアクセスの良さは重要なため、横浜駅から徒歩圏内の現在の場所を選択しました。

 (役目?を終えたら、自分自身も家から徒歩圏内に新たに開設するのも一つかなとも思ってはいます。)

 

 

 

2)無理しない&ハードルを低く

 家庭や仕事が最優先。絶対に無理はしない。自分のペースで開催し、レポートも自分のペースで。
 頑張れば本当に色々なことができますが、それが当たり前という印象が強くなりすぎると

 主催すること自体のハードルが高くなり、広がりにくくなるとも思っていました。

 facebookも使っておらず、twitterも募集と開催報告だけ。

 専用サイトも作っていなければ、専用のアイコンもありません。

 (もちろん協力してくれる人がいればウェルカムですが。)

 チャンピオンになろうとする方に、横浜はあそこまでユルくても成り立っているから、

 あの程度なら自分でも出来るかもと思ってもらえていたら、それはそれで大成功です。

 

 

3)メンターは固定しない

 まずは自分一人でも開催できる規模で。そしてメンターが増えて来たら参加者も増やす形としています。

 メンターの方々も毎回ゼロから募集しており、毎回の参加も、事前事後のフォローも求めず、
 都合がいい時、参加したいと思った時に参加いただくという気楽な形としています。

 本当は複数のメンターが固定化されて自分がいなくても回るのが理想的だという想いもあります。
 しかし、固定メンバーとなってしまうと他のDojoも行ってみたいと思った時に行きにくくなったり、
 他の予定より優先して頑張って参加しなければ、などと心的なハードルがあがる気もしており、
 このような形をとっています。

 




今まで20回開催してきましたが、いつのまにか県内にも市内にも多くのDojoができてきています。
子どもたちが家の近くのDojoに行ける形が少しずつ出来てきており、それは本当に嬉しい限りです。

また、ほんのわずかでもそれに貢献できていたのであれば、それは今までニンジャとして
参加頂いた方々&保護者の方々、メンターとしてサポート頂いた多くの方々のおかげだと思います。


 

 

 

2.数値で見るCoderDojo横浜

 

実態とは少し異なる部分もありますが、connpass上のデータから集計してみました。(でかドージョー除く)
市内の参加者が多かったり小学生が多かったのは予想通りの結果でしたが、
思っていたよりも未就学児の参加者数が多いなと感じました。


connpass上のメンバーは179人(2018/12/15現在)
  
1)ニンジャの参加数
f:id:coderdojoyokohama:20181216094826p:plain


 

2)ニンジャの学年 
f:id:coderdojoyokohama:20181216100624p:plain

 

 

3)横浜市内 or 横浜市以外

f:id:coderdojoyokohama:20181216110740p:plain

 

横浜市

f:id:coderdojoyokohama:20181216110959p:plain

横浜市以外

f:id:coderdojoyokohama:20181216111006p:plain

 

 

 

 

 

3.よくある質問(チャンピオンという立場での質問)

 

1)回線はどうしているの?Wi-FIはどうしているの?

 

 mineo x 2回線(au & docomo) + au x 1回線の計3回線を準備しています。

 

 メイン回線はmineo(au)のSIMで、Speed Wi-Fi HOME L01という、
 最大40回線繋がるルータにそのSIMを挿して使っています。

 結構な台数が接続されていても、利用されているアプリケーションの、

 多くはScratchのため、動作としてはあまり不安定にはなっていないです。

 

 サブ回線はdocomomineo回線です。以前繋がりにくいと言われた時に使っていましたが、

 最近はメイン回線だけで運用できているため、jメイン回線へのデータシェア用となっています。

 

 au回線は自分のPCや持参しているツール(iPadなど)でiPhoneテザリングして使っています。

 

 最近は参加者が多いためかデータ量は3~4GB程度使われている事が多いです。
 (毎月1、2週目の開催が多いのは、ある程度日程を固定的にするためというのが主ですが、

  万が一データ量が無くなるのを避けるため、というのも実はあります。)

 

 

 

 

2)会場費は?費用はどうしているの?

 

 会場費は前後の準備含め4時間分で借りています。4時間で4680円or5840円です。
 最近は広めの5840円の方をよく使っています。公共の施設のため駅近なのにかなり格安です。
 (もし横浜駅徒歩圏内の会議室を借りたら到底運用できません。。)

 会場費は全て募金で賄っていますが、実際には足りたり足りなかったりです。
 

 

3)集客方法は?

 

 CoderDojo横浜 - connpass で募集している以外何もしていません。

 (連動してCoderDojo横浜のTwitterでのツイートはありますが。) 
 子どもの同級生に声がけするようなこともしていません。
 最近は色々なネットの情報からたどり着く方が多い印象です。
 また、横浜市内の方でもDojoが近くに無い場合に、まずアクセスの良いこちらに来て、
 様子をみては他のDojoに行ってみる、というのはあるようです。


 

 

4)備品やツールは?

 

 最初、電源ケーブルの一部は募金で賄いましたが、その他は全て持参しています。
 scratch関連の複数の本や、iPadやosmo,ozobot、各種ディスプレイケーブル類は
 個人的に買って、持っていたものが殆どですが、一部買い足したものもあります。
 このあたりはうまく市内等で共有できたらいいのですが。

 

 

 

 

4.さいごに

最後に、なんでチャンピオンやっているの?という質問に対して。
簡単に言うと「楽しいから」というのが答えです。

子どもたちが悩みながらも自ら考えて、思った通りに動いた!できた!となった時の、

嬉しそうな顔を見るとこちらも嬉しくなります。

大人として新しいツールや技術を見せてはひらめきをあたえたり、
子ども同士が発表で色々な作品を見て新たなことに気づいたり、
これからもそういう場に少しでもしていければ、もっと楽しくなると思っています。
(実は大人同士でも技術やツールを見せ合ったり、情報交換をし合ったりという場ともなっています。

 大人が楽しそうにしている姿は、きっと子どもたちにも良い影響を与えると思っています。)

もちろん我が子にもプログラミングに触れるという以外にも、色々な面でプラスになっています。
学校以外で発表する「場」としてとても有意義であったり、親や先生以外の大人たちと話をする機会、
学校以外の子どもたちと会話する機会、新たな技術やネタを見て気付きがえられる機会、
今思いつくだけでも+αの要素がたくさんあるなと思います。

実際に、自ら手を挙げられるようになったり、今度はどんな作品を作ろうかなと毎月考えていたり、
自ら考える、というのが自然に身についてきているのが親として嬉しい限りです。



というわけで、CoderDojo横浜では、来年も今までの継続と、+αの新たなことを
少しずつ行なっていきたいと思いますので、引き続きよろしくお願いします。